NPO法人こどもとむしの会
NPO法人こどもとむしの会は、2009年4月より、
指定管理者として佐用町昆虫館の運営を行っています。
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KON-PASSの使いかた4
※ KON-PASSノート(初代)は在庫がなくなり、昆虫館での頒布は終了いたしました。
KON-PASSの使いかた4
「なるほど昆虫館」では、ふしぎな昆虫、おもしろい昆虫をみんなに紹介します。
ガロアムシ
ヒメボタル
オオチャイロハナムグリ
キベリハムシ
ガロアムシ
●石の下にひそむ珍虫(ちんちゅう:めずらしい虫)
ガロアムシは温度の低い、しめったところにすんでいる虫です。日本では、1915 年頃、フランス人のガロアさんがはじめて発見したので、ガロアムシとよばれています。一生を地中ですごすため、あまり見かけることがなく、まだまだなぞの多いめずらしい虫です。佐用町昆虫館のまわりでは、石をひっくりかえすと見つかることがあります。
●長い一生
ガロアムシは卵(たまご)から成虫(せいちゅう)になるまでに3年から5年もかかるといわれています。幼虫(ようちゅう)も成虫も小さな虫などを食べ、成虫になってからも1年くらい生きるようです。昆虫の中ではとても長生きですね。
●生きた化石?
ガロアムシは、ゴキブリやコオロギの祖そ せん先に近い、『生きた化石』だと言われています。ガロアムシには翅はねがなく、とぶことはできません。しかし、化石で見つかったガロアムシのなかまと思われる虫には、翅がありました。大昔のガロアムシは、空を飛んでいたのかもしれませんね。
(安岡拓郎)
体長2cmくらい
(写真:八木剛)
ヒメボタル
●森に住むホタル
ホタルといえば「川にすんでいる」、と思う人が多いですが、ヒメボタルやほかの多くのホタルは、森の中にすんでいます。ヒメボタルは自然の豊かな森だけでなく、人が植えたスギ林や竹林、時にはお家の庭の植え込みなど、いろんな場所に住んでいます。
●何を食べる?
ヒメボタルが何をどれくらい食べるのかは、まだよくわかっていません。どうやら幼虫は、生きているカタツムリ(でんでんむし)をつかまえて食べたり、死んだミミズや小さな虫を食べているようです。成虫になると、何も食べず、水しか飲まなくなるようです。
●飛べないメス
7 月のはじめ、佐用町昆虫館のまわりでは夜の8 時ごろから9時ごろまで、たくさんのヒメボタルを見ることができます。光りながら飛んでいるのは、じつは全部オスで、メスは、翅(はね)がないので飛ぶことができません。なので、メスはおしりを光らせてオスをよびよせて交尾をし、卵(たまご)をうみます。
(安岡拓郎)
体長6〜9mmくらい
光りながら飛んでいるところ
(写真:八木剛)
オオチャイロハナムグリ
●ハナムグリ(花にもぐる虫)という名前がついているが、花にはめったにやってこない。森の中の大きな木のウロ(木の中がくさってできた穴)の中に住んでいて、ときどきウロの外に出てくるというめずらしい虫。成虫は夏に見られる。
●この虫のオスは、花や果物のようなとてもいいにおいがする。これは、交尾相手のメスに、自分のいる場所をしらせるためのにおいらしい。このような、同じなかまの虫になにかをしらせるためのものを『フェロモン』という。
●幼虫は大きな木のウロの中にたまった木くずなどを食べて大きくなる。ウロがなくなると生きていけないので、ウロをこわさないように注意しましょう。
(安岡拓郎)
(写真:安岡拓郎)
蛹室(ようしつ:さなぎをつくる部屋)から出たところ
(写真:山本勝也)
キベリハムシ
●テントウムシを1cmくらいに大きくしたような、ビー玉のようなつやつやした虫。その名前のとおり、へり(はしっこ)が黄色く、はねは大きさのわりにやわらかい。つかまえると変なにおいの黄色い汁を出す。サネカズラという植物の葉っぱを食べる。
●この虫は100年くらい前に、船の荷物にまぎれて中国からやってきたといわれている。成虫は7月ごろに見られるが、いまのところ兵庫県とその周りでしか発見されていない。じわじわと住む場所を広げているもよう。
●ふつう虫はオスとメスが交尾をしないと卵がうめないが、日本にいるキベリハムシは交尾をしなくてもメスだけで卵をうむことができる。ふるさとの中国にはオスもいるらしい。
(安岡拓郎)
ビナンカズラの葉の上でぼーっとしているところ
(写真:安岡拓郎)
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