むしの宝箱(その2)標本展示室内の展示

→ その1(通路の展示)へ
NPO法人こどもとむしの会の会員や連携団体が、よりすぐりの作品を持ち寄って展示をつくっています。
内容は少しずつ変わります。

種名・場所
解説
大ナナフシなどなど 米国・シンシナティ動物園にある昆虫館のランディー・モーガンさんにいただいた大きな虫たち。飼育されていて、死んだ後、冷凍してあったものです。大きいので、持ち帰る途中で腐りそうになり、ホテルの部屋でカッターナイフを使って、急いで解剖(かいぼう)した思い出の虫です。小さな虫たちはおまけ…!
(古賀督尉)
クラフトテープの虫 カッコいいでしょ!いっしょに作りましょう。 小さな子にはカタツムリ(昆虫じゃないけど…)。
大きな子にはサソリがおすすめ。(うっ、これも昆虫じゃないか…)。アイデア次第で、いろんなお気に入りの虫が作れるよ。
(古賀督尉)
刺(さ)さないハチ:ハバチのなかま その1

刺さないハチ:ハバチのなかま その2
ハバチ類はハチのなかまですが、腰にくびれがなく寸胴(ずんどう)で、毒針がありません。メスは鋸(のこぎり)状の産卵管で、植物の葉や茎、幹(みき)を切りさいて、その中に卵を産みます。幼虫は葉や茎、材を食べて育ちます。ハバチ類はハチというよりは、チョウやガのような生活をしています。幼虫には毛がありません。

日本には11科に属する約750種のハバチがいます。チョウの約3倍もの種が分布しています。佐用町にも約100種のハバチがおり、幼虫は種によって決まった植物を食べて生活しています。成虫はおもに春から初夏に見られますが、秋にも羽化(うか)する種もいます。
(内藤親彦)
ミツバチとオオスズメバチ ニホンミツバチ、セイヨウミツバチのみわけかた。オオスズメバチに負けないニホンミツバチ。
(大谷 剛)
ハチのわけかた ハバチ、ヒメバチ、狩りバチなど、ハチの分類を標本で紹介。
(大谷 剛)
蜂擬態(はちぎたい)の世界 毒針(どくばり)を持つハチの多くは、危険を知らせる警戒色(けいかいしょく)として、黄色と黒の模様があるものが多くいます。一方、毒を持たない昆虫の中には、ハチの模様や体型をまねて外敵から身を守るものもいます。私の専門とする膜翅目と双翅目から、ハチとそれに擬態したハチ・アブたちを紹介します。
(吉田浩史)
西日本ハチ研究会 西日本ハチ研究会は、ハチ類の分類、生態に興味を持つ人々の集まりです。2002年4月に発足、近畿地方を中心に活動しています。会員はハチ類に興味のある人なら地域、資格など制限はありません。これまでの活動の一部を紹介します。問い合わせ、入会申し込みは事務局の矢代まで(trichio-yashiro@maia.eonet.ne.jp )
(矢代 学・吉田浩史)
クワガタムシの型のいろいろ クワガタには同じ種類なのに、違った形をしているものがいます。まずはオスとメス。オスには大きな角(顎・あご)がありますが、メスのは小さめです。さらに、同じ種類のオスなのに、体の大きさによって、あごの形や大きさが変わるものがいます。なぜそんなことが起こるのか、みんなで考えてみてください。
(山本勝也)
ヒゲ長ギネス カミキリムシは長いヒゲが特徴(とくちょう)。中でもヒゲナガカミキリは、とても長いアンテナを持っています。現在の最長は15?オーバー(長野県産)。昆虫館のある船越(ふなこし)山にもいます。皆さんも採集し、ギネスに挑戦してみてください。上の2箱は同じ仲間です。有名な松の害虫もいますよ。探してみてください。
(三木 進)
三木コレ ニューフェイス クロマダラソテツシジミは、本来はジャワ島などずっと南にすむチョウでした。日本では1992年に沖縄県南部に姿を見せ、その後もポツポツと記録されていましたが、2007年に宝塚市で確認され、08年秋には近畿一円に分布を広げた新顔です。皆さんの近くにも、いるかも知れません。ソテツの周りを観察してください。
(三木 進)
「構造色」を持つ昆虫たち 「構造色(こうぞうしょく)」は虹色とも言われ、身近なものではシャボン玉やCDで見られます。見る方向によって色が少しずつ変わり、虹色のようですね。動物には構造色を持つ種類がおり、特に昆虫、鳥、魚類に多いようです。ここではチョウを中心に紹介します。このほかにもたくさんいます。皆さんも探してみて下さい。
(高橋耕二)
「構造色」を持つ昆虫たちと身近ないろいろ タマムシ、オオセンチコガネなどの甲虫、トンボの構造色です。CD・アワビの貝殻・化粧品の小箱も添えます。皆さんの家には、ほかにどんなものがあるか、思い出してください。
(高橋耕二)
「ナガゴミムシ」ってダンディー? ゴミムシの仲間は、色つきやがらものも少しはいるけど、ほとんどは真っ黒で地味なんだよ。特にナガゴミムシの仲間がそう。だからと言って、「ゴミ」という名はひどいよね。おじさんは、タキシードで正装している「昆虫界のダンディー」だと思っているんだけど。でも黒一色だと、同じ仲間かどうか、どうやって見分けるんだろう。
(片岡義方)
移入する昆虫たち 昆虫は種類ごとに、ある程度、住む範囲(はんい)が決まっています。気候や地形など、環境(かんきょう)によって操作、調整されていると思われます。しかし、今までの生息域(せいそくいき)を越えて現れるものがいます。長旅に耐え、新天地に住みつくものもあり、私たちや在来生物との競合が問題になることもあります。
(山本勝也)
神戸周辺の甲虫類 神戸とその周辺地域には、標高(ひょうこう)931mの六甲山や、その周りに里山などもあり、都市部周辺でも意外と身近に自然環境(しぜんかんきょう)に親しむことができます。神戸市とその周辺、兵庫県南東部で採集された甲虫類(こうちゅうるい)を集めてみました
(山本勝也)
すむところによって色が違(ちが)う オオセンチコガネは、センチコガネやマグソコガネ、シデムシなどと同じように、動物(どうぶつ)のフンや死がいを食べたり、土の中に埋めて卵(たまご)を産(う)んだりします。野山のお掃除屋(そうじや)さんなんですね。すんでいる場所・産地(さんち)によって、体の色がちがってくるのです。不思議(ふしぎ)ですね。
(水野辰彦)
中峰 コブヤハズカミキリの仲間 コブヤハズカミキリの仲間(なかま)は日本だけに分布している、ちょっと変わったカミキリムシです。現在4種類に分けられています。後ろばねが退化(たいか)していて、飛ぶことができません。このため移動能力(いどうのうりょく)が低く、同じ種類でも地域(ちいき)によって、ちょっとずつ色や形が違(ちが)っています。
(中峰 空)
竹で育つカミキリムシの生態(せいたい) それほど珍(めずら)しいカミキリではありませんが、竹をわって見つけると感動(かんどう)します。内部がすみかで、竹を食べながら、寒さや敵(てき)から身を守ります。中での過ごし方を見てください。特に、みごとな準備(じゅんび)をしてからサナギになる、ハイイロヤハズカミキリの知恵(ちえ)に注目してください。
(矢部正明)
台湾(たいわん)の昆虫・藤本コレクション 台湾・台中日本人学校の校長で、シダ植物が専門だった故藤本義昭さんが、1980年以降、何度も渡台し、植物研究の傍(かたわ)ら採集(さいしゅう)された昆虫標本です。日本のものに似ているのや、まったく違った仲間などがいます。ぜひ、比(くら)べてください。チョウが2箱、さらにカミキリ、ハチなどが2箱です。
(三木 進)
よく見かけるカメムシたち カメムシというと、「臭(くさ)い虫」や「悪(わる)さをする虫」と良くないイメージを持たれがちですが、中にはフルーティーな香りを出す種類(しゅるい)もいますし、害虫(がいちゅう)を食べてくれる益虫(えきちゅう)もいて、実にさまざまです。皆さんもぜひ、カメムシを手にとって「香り」を楽しんで?みて下さい。
(植田義輔)
モンシロチョウとなかまたち みなさんは、もう学校でモンシロチョウのことを勉強しましたか? ここには、モンシロチョウと、兵庫県にいるモンシロチョウの仲間たち(シロチョウ科)が入っています。モンシロチョウって、こんなにたくさん仲間(なかま)がいるんだね。見たことないチョウも入っているでしょう。みんなどこで、どんなふうにくらしているのかな。
(久保弘幸・近藤伸一)
モンシロチョウと世界のなかまたち モンシロチョウの仲間(なかま)は、日本だけじゃなくて世界中に1000種類(しゅるい)以上もいます。いろんな色のがいたり、アゲハチョウより大きなものもや、変わった模様(もよう)のがいたりで、ちょっとびっくりでしょう。あなたは、どのチョウが好きですか。
(久保弘幸・近藤伸一)
兵庫県・絶滅危惧種のチョウたち 環境省(かんきょうしょう)のレッドデータブックで絶滅危惧(ぜつめつきぐ)?類とされたチョウのうち、県内には6種がいます。いずれも環境の変化で、ここ20〜30年に急速に衰退(すいたい)しました。今、これらのチョウを保全(ほぜん)する活動(かつどう)が、活発に行われ、成果があがりはじめています。
(久保弘幸・近藤伸一)
北へと広がる南方系のチョウ 南方系(なんぽうけい)のチョウのいくつかは、昔から住む場所(ばしょ)を少しずつ北へと広げていましたが、より北の街(まち)の気温が上がり、北の街でも、いっそう住みやすくなりました。特に、人間が庭(にわ)などに植える草木を食べるチョウは、都市(とし)の間をつなぐように、急速に北へ広がっています。
(久保弘幸・近藤伸一)
春井さんの標本箱 佐用町出身の春井さんは、子どものころからチョウが好きで、熱心に採集していました。ここにある標本(ひょうほん)は、今から40年以上も前に、佐用町で採り、昆虫館に託(たく)されたものです。今はもういないチョウもあり、町の環境(かんきょう)の変化(へんか)を示す貴重(きちょう)な資料(しりょう)です。
(久保弘幸・近藤伸一)
昔の人が見た虫たち 昔(むかし)の人たちは、昆虫(こんちゅう)のことをどう思っていたんだろう。やっぱり飼育(しいく)したり、採集(さいしゅう)したりしたのかな。ここでは、昔の人たちが書いた本や絵に登場(とうじょう)する虫のことを紹介(しょうかい)します。どんな虫が出てくるのか、お楽(たの)しみに。
(久保弘幸・近藤伸一)
虫えい(ゴール)を作るキジラミ類 日本に分布する150種あまりのキジラミ類のうち、およそ3分の1の種るいが、植物の葉などに虫えい(ゴール)を作ります。その形は、葉のふちや全体を巻いたもの、葉をおりたたんだもの、葉の表面にコブやツノのようについているものなど、色々です。すきまから、よく白いワタ状のワックスが出ています。
(宮武頼夫)
播磨のアカトンボ・昭和レトロ 播磨(はりま)には昭和(しょうわ)のころ15種類のアカトンボがいました。でも、今は数種類が姿を消しました。トンボが示す環境変化(かんきょうへんか)です。アカトンボとはアカトンボ族のトンボに限り、俗(ぞく)に言う「赤トンボ」、ショウジョウトンボ、ウスバキトンボなどは「アカトンボ」ではありません。
(相坂耕作)
ムカシトンボ ムカシトンボとヒマラヤムカシトンボ ムカシトンボ類は古代トンボの生き残りで、「生きている化石」としてよく知られている。現在では日本とヒマラヤ山麓にそれぞれ1種を産するのみ。
(相坂耕作)
兵庫県のセミ 兵庫県(ひょうごけん)には13種類(しゅるい)のセミがすんでいます。みんなの町には何種類のセミがすんでいるのか調(しら)べてみよう!
(岡本俊治)
兵庫県では見られないセミ 日本には33種類(しゅるい)のセミがすんでいます。多くは沖縄(おきなわ)など暖(あたた)かいところにすんでいます。ここに標本(ひょうほん)のないセミは、イシガキニイニイ、ヤクシマエゾゼミ、オガサワラゼミです。3種類とも保護(ほご)されていて採(と)ることができません。くやしいなあ! (>_<)
(岡本俊治)
テントウムシの仲間 テントウムシは、甲虫類(こうちゅうるい)の中のテントウムシ科(か)に含まれます。棲(す)む環境(かんきょう)も種類によって変わり、河川敷(かせんじき)にすむ種類、畑のまわりに住む種類、山の中に住む種類などいろいろな環境に棲み分けしています。また、テントウムシに形の良く似た種類の昆虫たちもいます。
(稲畑憲昭)
バッタやカマキリの仲間 兵庫県(ひょうごけん)と近隣(きんりん)の県で採集(さいしゅう)したバッタやコオロギ、カマキリなどの仲間(なかま)を集めてみました。どうぞ、ごゆっくりご覧(らん)ください。
(稲畑憲昭)
生きた化石(かせき)? ガロアムシ 昆虫館(こんちゅうかん)の回りでとれた、ガロアムシを紹介(しょうかい)します。小さな体ですばやくうき、地面(じめん)の下に住(す)んでいて、冷蔵庫(れいぞうこ)くらいさむいところがスキ、というふしぎな虫です。みなさんも、さがしてみてください。ずっと昔(むかし)から、いのちをつないできたようですよ。
(安岡拓郎)
大塚コレ いろいろな甲虫(こうちゅう) カブトムシのような甲虫(こうちゅう)の仲間(なかま)には、コガネムシやオサムシ、ハムシなどたくさんの種類(しゅるい)がいます。いろんなのを、少しずつ展示(てんじ)しました。色が美しいもの、形がおもしろいものが、あります。探(さが)してみてください。上はオサムシの仲間、下はコガネムシの仲間が中心です。
(大塚剛二)
世界最大の蛾(が)ヨナグニサンのなかま 大きいです。
(相坂耕作)
海外の直翅類 いろんなのがいます。
(市川顕彦)