今日は作業の日ではありませんが、昆虫館に行ってきました。どうしてかというと、そもそもの始まりは、去年の5月になります。
以前、佐用町にはウスバシロチョウという美しい蝶が、たくさんいました。ところがこの5年ほどは、シカの群れが草を食べつくすため、ウスバシロチョウはしだいに少なくなり、以前はたくさんいたのに、今はほとんど見られなくなった場所もあるほどです。ところが去年の5月、ウスバシロチョウを探して佐用町を歩いていた僕は、ウスバシロチョウが群れ飛ぶ、とてもステキな場所を発見したのでした。
そこで2頭の♀を捕獲して、卵を産んでもらう事にしたのです。母蝶たちは30個以上の卵を産んでくれましたので、僕はそれを大切に保管していたのです。ふるさと佐用町の昆虫館で幼虫を育てて、ウスバシロチョウを増やしたいと思ったからです。
ウスバシロチョウは、1年のほとんどを卵で過ごします。そして翌年の2月ごろに孵化した幼虫は、ムラサキケマンという草を食べて成長し、ゴールデンウィークの頃に蝶になるのです。先週末に、保管していた卵を「そろそろかな」と調べてみると、なんと孵化が始まっていました。
これは大変だということで、今日は昆虫館へ行くことにしました。昆虫館の庭には、春、たくさんのムラサキケマンが生えるのです。
昆虫館は、今日は雪でした。
これが孵化したばかりの、ウスバシロチョウの幼虫。かわいいでしょ?
卵と孵化した幼虫を昆虫館の庭に放そうとしていると、なんと、卵から頭を出して生まれてくる幼虫がいました。びっくりです。
卵と幼虫は、昆虫館のここと、
ここに放しました。うまく育ってくれるかな? 今年の5月には、昆虫館でウスバシロチョウが見られたらいいですね!