5月15日 第1回昆虫調査員研修会!

昆虫調査員研修会

 5月15日の日曜日、待ちに待った昆虫調査員研修会の開催です。雨模様の天気が続いた週でしたが、この日曜日だけは、雨の神様も、朝から時々薄日がさす曇り空でがまんしてくれたようです。きっと、昆虫にかける子どもたちの思いが通じたのでしょう。

 朝9時、研修会場になっている、宍粟市国見の森公園にみんなが集合します。待ちきれないみんなは、駐車場のそばにある広場で、さっそく虫捕り。早くも「ムカシトンボ採った!」という歓声が上がりました。

モノレールに乗って、いざ出発!

 そして9時20分、モノレールに乗って、いざ山上へ出発です。

 モノレールが山上広場に着くと、みんなで自己紹介。一日の予定の説明や、いろいろな注意を聞いた後、いっせいに虫捕りに駆け出してゆきました。

みんな真剣な顔で説明を聞いてくれます
さあ虫採り開始!!!

 この日の虫捕りポイントは、何といっても山頂の展望台です。見晴らしの良い山頂には、たくさんの昆虫が集まってきます。11時を過ぎるころになると、日光がさし始めて、山頂は一気ににぎやかになりました。

山頂の展望台 たくさんの蝶がやってきました

 カラスアゲハ、クロアゲハ、キアゲハ、モンキアゲハなどが次々に飛来します。たちまち起こる網のチャンバラ! こどもたちも必死ですが、それに負けないぐらい、お母さん、お父さんたちも一生懸命です。アゲハチョウはアゲハチョウで、捕まってなるものかと、ヨシツネのように華麗に網をかわします。どっちもガンバレ!!!

あ~逃げられた!
ガンバレ!
ジャーンプ!!!
何が採れたの?
これはなんだろう???

 山上をぐるりと一周する山道の脇には、いろいろな木が生えています。その中にはイタヤハマキチョッキリのゆりかごが、たくさんぶら下がっていたり、アカスジキンカメムシの幼虫が葉っぱの汁を吸っていたりと、ちいさな虫たちの活動がたくさん見られました。

アカスジキンカメムシの幼虫 持って帰って飼育してみよう

お昼ご飯の後は いよいよ標本づくり

 お昼ご飯の後は、いよいよ標本づくりです。準備された標本づくりキットは、簡易展翅版、展脚台、ピンセット、昆虫針、展翅テープ、待ち針などなど。スタッフの説明を聞きながら、みんな真剣な表情で蝶の翅を広げたり、甲虫の脚を整えたり。しばらくは話し声も小さく、時々、息も止めるようにして標本を作ってゆきます。

カラスアゲハはきれいだなぁ
よーし頑張るぞ
お父さんも真剣
針でひっかけて、そおーっと
これが標本づくりセット
うーんむずかしいなあ
さすがはお父さん
そんなふうにするのかあ!

 お母さん、お父さんたちも真剣そのもの。その情熱は、こどもたちにも負けないほどです。

できたよ! おみごと!
これでどうかな? 上手です!

 標本作りが一段落すると、子どもたちはまた、広場へと駆け出してゆきました。残ったスタッフや保護者の皆さんは、虫談議で盛り上がりました。

 午後3時20分、「まだ帰りたくない」という子どもたちの声もありましたが、予約のモノレールには乗らないと。後ろ髪をひかれながらモノレールで下ってゆくと、途中、何頭ものシカが軌道の下に。子どもたちは大興奮です。奈良公園のような、飼いならされたシカではありませんからね。

 こうして昆虫調査員研修会の第1日は、無事に終了。次回は2週間後の5月29日。次回は、完成した標本の名前を調べ、ラベルを書いて、標本箱に納めます。初めて自分の力で作った本格的標本。みんなの笑顔を楽しみにしていますよ!