今日はあったかい好天の1日でした。昆虫館手前の桜は満開からすでに散り始めていましたが、近くの斜面では山桜がちょうど満開で、ミツマタも例年より少し遅目の満開の状態でした。初代館長内海先生が植えられた早春の山草類もほぼ咲き終わる中、ミスミソウがちょうど見頃でした。
来館者は途切れることなく密にもならず来られました。来館1号者はこの人懐っこい昆虫少女でした。
今年は入ってすぐの水槽の通路の壁がなくなり、明るくなったことから来館者の様子がよく見えます。明るくなったメリットか、館内のスタッフと飼育水槽からのぞく来館者の目線があって、微笑んでくれます。昨年まではなかったことです。
京都から、昆虫館で引き取ってもらえませんかとイモリを持って昆虫館に来られました。卵から2年間育てたとのことです。体色の背中の黒、お腹の赤が薄めでひと回り小さいイモリです。まだ背中にも筋模様が出ているものもいます。この色合いはまだ成熟していないせいか、遺伝的なものか様子を見ていけたら面白いと思いました。15年から20年生きるそうですが、年齢のわかったイモリなので今後しばらく様子を見れればと思います。
朝方はまだ寒いので昆虫も活動が少ないなか、それでもクロマルハナバチ、ビロードツリアブ、モンシロチョウ、スジグロシロチョウ、テングチョウ、アカタテハ、が飛んできたので来館者は昆虫館敷地内で採集されていました。
スタッフの高橋さんが先週に続いて、ナイトトラップでたくさん捕獲できたと、追加でオオシモフリスズメやイボタガを持って来られました。オオシモフリスズメのお尻を上げて止まる様子や鳴き声に来館者は感動されていました。残念ながら高齢者の私の耳には鳴き声が聞こえません。イボタガの翅の模様も渋い模様です。
最後にこの少年は午後から長い間滞在し、熱心に昆虫を触っていました。そろそろ閉館という段になって、家族が帰ろうとすると、帰りたくないと泣き始めました。よっぽど昆虫館が気に入ったと見えます。ありがたいことですが、最後になおしかけのヘラクレスオオカブトを触ってもらって、なんとか納得していただきました。
2022年4月9日(土)の昆虫館
来館記帳者 54名 天候 晴れ
1日館長:八田康弘 スタッフ:茂見節子 応援:野村智範 高橋弘樹 東 輝弥