佐用町昆虫館では、ババヤスデのなかまが、いたるところに這い回っています。10月3日の記事でも紹介されていますが、10月2日も、朝から、スタッフはびっくり。
運動会してるのかな、いやいやパーティーでしょう・・・??
キシャヤスデ
ババヤスデは、3cmくらいあるがっしりした大型のヤスデです。種名ではなく、ババヤスデ科のヤスデの総称です。「ババ」は、馬場金太郎博士のことじゃないかな。「ババアメンボ」など、いろんな虫に献名されています。
信州に分布するある種は、ときどき大発生して列車の運行に支障を来すことから、「キシャヤスデ」と名付けられました。これも、ババヤスデのなかまです。
キシャヤスデは、8年ごとに大発生を繰り返すそうです。
- キシャヤスデ 長野県林業総合センタ- ミニ技術情報 No.18, 1999
- キシャヤスデの発生がはじまりました 長野県林業総合センタ- ミニ技術情報 No.17, 1999
昆虫館にいるババヤスデは、信州のキシャヤスデとは色合いや斑紋が異なりますので、それとは別の種でしょうね。ババヤスデにはいろんな種がや地域変異もあり、分類も途上のようです。
ダンゴムシもそうですけれど、ヤスデ類は、乾燥標本にすると、生時の色沢をうまく維持できません。それができたらいいのになあ・・・
過去の昆虫館では、記録なし
8年ごとに大発生するなら、昆虫館の過去のブログにも記事があるはずですけれど、検索してみてもそれらしい記事はありませんでした。
長年、昆虫館のスタッフをしているベテラン勢にも、大発生の状況には、心当たりがありません。
8年ではなく、もっと長いスパンで大発生するのかもしれませんね。
そう思って、あらためてブログに書き留めておきました。
なお、ババヤスデは、ときどき昆虫館の庭や周辺でみつかります。でも、ふだんは、いざつかまえようと思っても、簡単にみつかる虫ではありません。
昆虫館じゃなくても、兵庫県内では、森林がよく残っているところにみられます。何種類あるのかは、わかりません。
さわってあそべます
人家の植木鉢の下などによくいるのは、ヤケヤスデやアカヤスデの仲間ですが、それらよりは格段に大きいです。同じように、さわると丸まります。
しかし、それらのヤスデとちがって、ババヤスデは「ヤスデ臭」を出しません!
ダンゴムシと同じく、落ち葉などを食べているおとなしい虫です。
みつけたら、どうぞ、かわいがってやってください。
おそうじしたからかもしれませんが、朝はたくさんいたババヤスデも、午後には少なくなりました。夜行性なのかな?
たくさん歩いているのは、いつまでなのかな?
つぎの大発生は、何年後かな?
みなさんも、ご注目ください。