オニヤンマとヤブヤンマ、コオニヤンマ:昆虫館にいるよ

2021年7月24日、4連休3日目の昆虫館。

ベビールームの前の池に、ヤンマが浮かんで、アメンボが集まってきています。

最初はもっといっぱいたかっていました。

気づいたこどもたちは、「オニヤンマが死んでる!」と口走っていました。

アメンボは水面に落ちたいろんな虫の体液を吸う、肉食の昆虫です。ちなみにこれは「ヤスマツアメンボ」。チョコレート色で白い筋が目立ちます。木陰が好きな種類で、昆虫館ではいちばん多く見られます。

さて、このトンボですが、「オニヤンマ」ではなく、「ヤブヤンマ」です。

黒地に黄色い筋があると、オニヤンマ、と思いますね。知名度抜群なので。

昨日のスタッフがつかまえたヤブヤンマがラボの虫かごに入っていたので、オニヤンマがいたら違いがわかっていいのにな、と思っていると、お昼頃、駐車場の上にオニヤンマがやってきました。子どもたちにはつかまえられませんでしたが、スタッフがゲットいたしました。

オニヤンマとヤブヤンマをならべると、こんな感じです。ずいぶん違うでしょ。

オニヤンマ(左)とヤブヤンマ(右)

オニヤンマの方が少し大きいですね。

アップで見てみましょう。模様の違いがわかりますよ。

オニヤンマ(オス)
ヤブヤンマ(メス)

どうですか? わかりましたか?

お腹をみると、オニヤンマは黄色の模様が1節に1本ですが、ヤブヤンマはちがいますね。最初の水に浮かんだヤブヤンマも見てみてください。ヤブヤンマの方は、眼が大きいですね。ほかにもいろいろ違いがあります。

どんな虫でもそうですが、クラスの子の顔がそのうちわかるように、何度も見ているうちに親しくなって、パッと見てわかるようになります。

そうそう。トンボの持ち方ですが、4枚の翅をいっしょに持つようにします。そうすると、噛まれません。じゃんけんの「チョキ」をして、はさむと、じょうずに持てますよ。ヤンマを持ってみたい人は、8月に実施する「いどうこんちゅうかん」に来てください。いろんな虫の持ち方を、スタッフが手ほどきしてくれます。


閉館後、おそうじをしていると、いつも虫を持ってきてくださるご近所の方が、今度は、別のトンボを持ってきてくれました。なんと「コオニヤンマ」でした。

コオニヤンマ(オス)。
コオニヤンマの顔。小顔で眼が離れています。

コオニヤンマは、名前はヤンマですがサナエトンボのなかまで、左右の眼が離れています。小顔で、後ろ脚が長いです。

今日の子どもたちには見てもらえませんでしたが、明日の子どもたちは、この3種類を観察できることでしょう!

毎日、いろんな虫がやってくるのも、自然に囲まれた佐用町昆虫館の楽しいところです。

ヤブヤンマは、昆虫館内の池や水路に産卵にやってきます。オニヤンマは、昆虫館前の駐車場をパトロールしに飛んできます。コオニヤンマは、川にいます。石の上や川岸の路上に止まっていることが多いです。

がんばって、つかまえるのだ!!