実施レポート:むしとり合宿 in 但馬牧場公園(2021年6月26−27日)

5月8日(土)-9日(日)に予定していた「むしとり合宿 in 但馬牧場公園」ですが、新型コロナウイルス緊急事態宣言につき、中止となりました。

そのため、6月26日(土)から27日(日)を代替日程に設定し、参加予定者に希望をおききしたところ、「時期的に梅雨の最盛期ですので、雨の可能性は高く、過酷な虫とりになるかもしれません」とアナウンスしたにもかかわらず、ほとんどのご家族が参加OKでしたので、追加募集せずに開催しました。

参加者は、8家族30名。

スタッフ紹介と、家族ごとに、ごあいさつ。

そのあとすぐに、虫とり開始。

まきばの宿から、愛宕山山頂へ向け、虫とりをしながら、ゆっくり登っていきます。
「但馬牛」が放牧されています。

だれかが何かを見つけると、みんな注目。

アカスジキンカムシをつかまえました!

ビーティング(叩き網)をしています。

葉ではなく幹を叩くのがコツです

曇っていて虫があまり飛ばないときは、こういう採集も楽しいですよ。ビーティングネットは、カサで代用できます。

もうすぐ展望台というところで、雨が降りはじめました。

「レーダー」を見ると、このあたりだけピンポイントで雨雲があるようですが、「まもなく雨が止みます」と書いてあります。すぐに抜けるようです。

木陰で雨宿り

ところが・・・

土砂降りの雨になってしまいました。

だれかが入り込んでいる右手の溝は、この数分後、土石流のようになっておりました。

雨雲は、抜ける前に、急に発達したんでしょうね。
山の天気は、油断大敵です。

カサは、ビーティングネットの代わりに使えますが、
ビーティングネットは、カサの役目を果たさないことがわかりました。

30分足らずで、雨は上がりました。

何人かは、頂上へ到達しましたが、多くの人は、雨の仕打ちに意気消沈し、早々と下山しました。

愛宕山山頂です。望遠鏡は、無料。

気を取り直して、夕食。これからが、本番ですからね。

けっこうなボリュームです

夕食後は、思い思いに、夜の虫とりの準備。

クワで穴を掘って、プラスチックコップを埋める人。

直線的に、等間隔で並べるのは、夜間の巡回チェックがしやすいのと、回収漏れを防ぐためです。

これは、オサムシを狙うピットフォールトラップです。
セアカオサ入るかなあ〜などと妄想しながら、埋めていく。それが、楽しいのです。

果物を木にぶら下げる人もいました。成果は、どうたったのでしょうか?

日没後は、お待ちかねのナイター(灯火採集)です。
ナイトウォークもしてみましたが、ゲンジボタル1匹とマドボタル幼虫数匹しか見られませんでした。

幸い、雨は降らず、月齢はよくなかったですが、曇っていたので、それなりにいろんな虫がやってきました。クワガタムシやオオミズアオで、夜遅くまで、盛り上がっておりました。


朝になりました。

相当な夜更かしだったはずですが、子どもたちは元気です。

つかまえたクワガタムシを、戦わせて遊んでいます。

クワガタ採れてよかったね
お部屋で遊ぶのも楽しいね

このあとの、まとめのミーティング(むし見せ合いっこ)では、90種ほどの虫が報告されました。

最後に参加者のMさんからのコメントをご紹介します。

家族だけでは体験させてあげられない、心が躍る経験が出来て本当に良かったです。
特に一年生になったばかりの長男は、お友達とずっと一緒に過ごせたことが何より嬉しかったようで、ずぶ濡れの虫とりや、人生最高の夜更かし、友達と一緒に飛び込む大浴場など、喜びが爆発していました。
親を置いて友達とどんどん進んでいく姿を見て、こうやって子どもは子どもの中で成長し、自立していくんだなぁとしみじみ感じ、感動しました。

ほんと。そうですね。虫には、人をつなげる力もあるのです。

ご参加のみなさん、ありがとうございました!


(スタッフ:八木 剛・吉水敏城・内田隼人)