【モンシロチョウ増加・スジグロシロチョウも登場】
暖かい日が続く初春、みなさんからは今週もたくさんの蝶情報をいただきました。初蝶組は今週も頑張っています。
モンシロチョウはかなり数が増えてきたようです。複数目撃が増えただけでなく、早くもボロになった個体も見られるようになりました。たつの市の八木裕樹さんからは、モンシロチョウ卵発見の一報も。今、産卵された卵は、おそらく4月の半ば過ぎには、今年の第2世代になることでしょう。12月まで見られることが多くなった今、モンシロチョウは年に何化しているのでしょうか。
スジグロシロチョウも登場しました。3月10日、宮武頼夫さんが橿原市でヒメオドリコソウの蜜を吸う個体を確認。これで春のシロチョウは、あとツマキチョウを残すのみになりました。
【アゲハチョウぼちぼち増加中】
アゲハチョウも目撃記録が増えてきました。北詰真奈さんからは、姫路市で羽化不全のアゲハチョウ確認の報告がありました。私も明石市でアゲハチョウを目撃しましたが、なんと右の後ろ翅が根元からありません。鳥にやられたのでしょうか。それでも元気そのもののアゲハ君は、ひとしきりホトケノザの蜜を吸うと、青空高く舞い上がってゆきました。実は蝶って、後ろ翅がなくなっても、けっこう飛べるんです。
【ツバメシジミ登場!!】
今週、お待ちかねのツバメシジミが登場しました。高砂市の三村剣義さんの情報です。これで瑠璃・紅・大和・燕のそろい踏みとなりました。春のブルーとルージュが目に染みるようです。
シジミチョウでは、ほかにルリシジミ・ヤマトシジミが報告されました。枚方市の植田義輔さんから情報があったほか、橿原市からは、宮武頼夫さんが「ルリシジミのオンパレード」の報告をしてくださいました。なんと15♂1♀!びっくりです。
意外に報告が少ないのはベニシジミです。今週は三田市から島岡優さんが報告してくれた3ex、橿原市の林太郎さんからの1ex以外に、ベニシジミ情報無しでした。あんまり当たり前にいるためなのか、それともまだ出現が少ないのか、皆さん、どうでしょうか?
今週いただいた情報
3月8日 モンシロチョウ たつの市 茂見節子さん
3月9日 モンシロチョウ6♂(傷んだ個体も) 橿原市 宮武頼夫さん
3月10日 アゲハチョウ(羽化不全) 姫路市 北詰真奈さん
3月10日 ルリシジミ1ex 枚方市 植田義輔さん
3月10日 モンキチョウ 1♂
モンシロチョウ 1♂
スジグロシロチョウ 1♂ ヒメオドリコソウ訪花
ルリシジミ 15♂1♀ (びっくりです 久保) 以上橿原市 宮武頼夫さん
3月11日 モンシロチョウ 11♂
ルリシジミ 1♂ 橿原市 宮武頼夫さん
3月11日 モンシロチョウ2♂ 橿原市 林 太郎さん
3月12日 アゲハチョウ1♂ 明石市 久保弘幸(ワタシです)
3月14日 モンシロチョウ たつの市 北詰真奈さん
3月14日 モンシロチョウ 3 高砂市
ツバメシジミ 2 高砂市 三村剣義さん
3月15日 ルリシジミ 2ex 橿原市
アゲハチョウ 2ex 橿原市
ベニシジミ 1ex 橿原市 林 太郎さん
3月15日 モンシロチョウ10 橿原市
モンキチョウ 8♂ 橿原市
ヤマトシジミ 2♂ 橿原市 宮武頼夫さん
【初蛾では大物が続々登場!!】
3月11日、豊岡市神鍋山まで遠征した高橋弘樹さん、フチグロトゲエダシャク確認の報告をいただきました。すでに多数が見られたということですから、1週間ぐらい前には出ていたのでしょうか。同じ日の夜、相生市の夜間観察では、なんと春のスターエゾヨツメも確認されました。高橋さんタフですねぇ。
同じ11日には、和歌山県最南端の大島から、坂本貴海さんがイボタガ初見の報告です。
翌12日には、相生市で高橋さんもイボタガを目撃。さらにホシボシトガリバも初見報告です。
さらに13日夜には、高橋さんと石川さん一家、三村さん一家という大部隊が、相生市で夜間ライトトラップをされました。イボタガやマイコトラガ、フクラスズメ、マツキリガをはじめとして、30種以上の蛾を確認されたようです。
3月11日 フチグロトゲエダシャク 多数 豊岡市 高橋弘樹さん
3月11日 エゾヨツメ・トビモンオオエダシャク 相生市 高橋弘樹さん
3月11日 イボタガ 大島 坂本貴海さん
3月12日 イボタガ・ホシボシトガリバ 相生市 高橋弘樹さん
3月13日 イボタガ・マイコトラガ・フクラスズメ・マツキリガ
相生市 高橋さん、石川さんご一家、三村さんご一家
3月14日 クラマトガリバ・マユミトガリバ・ヒゲマダラエダシャク
相生市 高橋弘樹さん
3月14日 イボタガ・マイコトラガ 姫路市 久保弘幸
【越冬組も活動さかん】
越冬組の活動はさかんです。もうそろそろ食草が芽吹く時期になってきます。エノキに産卵するテングチョウ、ヒオドシチョウなどの産卵のようすが見られるかもしれません。それからオオムラサキやゴマダラチョウの幼虫たちが、冬眠から目覚めて木に登る時期も近いはず。これからエノキには要注意です(幼虫だけに・・・スベッたか)。
越冬組の報告はたくさん頂戴しています。
3月10日 ムラサキシジミ1ex
テングチョウ 4ex
ヒオドシチョウ 2ex 橿原市 宮武頼夫さん
3月11日 キタキチョウ 4♂ 橿原市 宮武頼夫さん
3月14日 テングチョウ 複数 たつの市 北詰涼太さん
3月14日 キタキチョウ 1ex 高砂市
キタテハ 1ex 高砂市 三村剣義さん
3月14日 アカタテハ 1ex 河南町 宮武頼夫さん
3月14日 ルリタテハ 1ex 三田市
アカタテハ 1ex 三田市
テングチョウ 2ex 三田市 島岡 優さん
3月15日 キタキチョウ 6♂2♀
キタテハ 2ex 橿原市 宮武頼夫さん
3月15日 テングチョウ 多数
ヒオドシチョウ 2ex
アカタテハ 1ex 橿原市 林 太郎さん
【そのほかの昆虫たち】
3月14日 ヤナギハムシ 2ex 高砂市 三村剣義さん
3月14日 ビロウドツリアブ 三田市 島岡 優さん
ヤナギハムシっていい虫ですよね。私はハムシ類全般に好きですが、ヤナギハムシの独特の感じが気に入っています。ビロウドツリアブも春の虫ですよね。アブ君が小さな綿毛みたいに、ひだまりで浮かんでいるのを見ると、春が来たなあって思います。
【まだまだ大物の報告がないぞ!】
これだけ蝶や蛾の名前を並べたら、もう大物は残っていないような気がしてきますが、まだまだ残ってますよ!
蝶ではキアゲハ、ツマキチョウ、ミヤマセセリがまだ未報告です。今年の注目は、アゲハ、キアゲハ以外のアゲハが、虫びらきまでに間に合うかどうか。アオスジアゲハ、ジャコウアゲハ、クロアゲハ。クロアゲハは加西市のフラワーセンター温室内で羽化した事例を島崎正美さんに報告いただきましたが、例年になく暖かいこの春、自然状態でいつごろ登場するか楽しみです。
ちなみにアオスジアゲハの登場は、例年、4月の半ば過ぎです。
蛾でのこった超大物が、オオシモフリスズメです。皆さんのご報告を、首を長くしてお待ちしていますよ!
情報はこちらまで smallbluekh@hotmai.co.jp
会員以外の方からの情報もお待ちしています!
こどもとむしの会 初蝶リレー担当 久保弘幸