10月5日(月)宍粟市立河東小学校3年生の「いどうこんちゅうかん」

小学校の手前の大きな橋を渡るときに、初めて揖保川を見ました。 ゆったりした大きな川ですね。その川のまさしく東岸に河東小学校はありました。東側は山。西側には揖保川という素晴らしい環境です。田んぼの稲穂も金色に輝き彼岸花が赤い色を添えています。今年初めての小学校3年生の環境学習に、スタッフはわくわくです。

9:30 校長先生と担任の先生のお話のあと「いどうこんちゅうかん」がはじまります。
最初に久保さんの「虫のお話」。昆虫の種数や未記載の虫がまだまだいること。タペストリーを使った虫のおもしろ話を 3年生はしっかりと聞いてくれます。理科で習った「完全変態・不完全変態」の話も聞きました。蛹になる虫はどれかな?

10:00~10:45 「むしむしたいけん」と「むしのおえかき」1ラウンド目。
2組はそのままホールで「むしのおえかき」。標本やシールバッグに入った生きた虫たちを選んで、よ~く”観察‘’して画用紙に描きます。描いた絵で『みんなの虫図鑑』を作るそうです。

1組は教室で「むしむしたいけん」です。生きた虫さんをさわってなかよくなりましょう。
虫が苦手な子は小さな虫から。チビクワガタにコクワガタやオオゾウムシ。かわいいです。 パッチンと跳ねるフタモンウバタマコメツキはここでも人気者でした。赤から緑色でピカピカなオオセンチコガネも女の子に人気でした。
セスジスズメというスズメガの仲間の幼虫もいます。最初は「きもちわるい~~」と言われてたけど、だんだん慣れてきて「かわいい」って! せっかくなので脚の数やつくり、久保さんの話にも出た昆虫が呼吸するところ(気門)も観察してください。
ヘラクレスオオカブトもいます。「大きい!」がみんなの第一印象のようです。ツノの下にはえている毛をなでなで。はさまれないように気をつけて!

10:00~11:45 「むしむしたいけん」と「むしのおえかき」を交代して、2ラウンド目です。
今度は1組が「おえかき」です。よく見て描いています。生き虫をたっぷりさわって虫たちの秘密に気がついた後なので、じっくり観察もできています。トノサマバッタの顔をアップで描いてくれた子もいます。口の構造がとても気になったそうです。昆虫の口って複雑でしょう!?

2組は「むしむしたいけん」です。
チビクワガタが動かない・・・。また死んだマネ? コクワガタとあそぶ子。森にすむオオゴキブリ。かっこいいノコギリクワガタ。やっぱり人気のカブトムシ。
「かわいい!」と女の子たちに言われているのはマダガスカルオオゴキブリ。アフリカの東の大きな島、マダガスカルの森で果物や木の葉や落ち葉を食べていると聞いています。最近ゴキブリのことを「G!」としか呼ばない風潮が気になっています。目を背けず、ちゃんと見てください。よく見るとゴキブリもかわいいでしょう!?
1組の子たちは、スケッチを先にしたので細かいところを確認しながらさわっていました。さわりかたもどんどん大胆に!
セスジスズメの幼虫は、2組の子たちもはじめは「きも~~!」って叫んでたのに、茂見さんの手ほどきでお散歩させるまでに。

おさんぽと言えば・・・・・
オオカマキリのおさんぽです。おともだちの手へ渡してあげましょう。手から手へ。そっと乗せれば痛くありません。頭にのせても大丈夫! のせてる子も、おともだちも、とてもいい表情をしていました。

11:50-12:20 むしむし大博士の質問コーナーです。
もうちょっと虫さわっていたい!絵ももっと描いていたいけれど、ホールに全員集合!吉田さんが子どもたちの質問に答えてくれます。

★河東小の3年生の発見です。
ヘラクレスのツノに毛が生えていた。
バッタの口は上下左右に動く(バッタの顔を観察して描いてくれた彼ですね!)
ニジイロクワガタのツノは曲がってる。
タマムシの翅がギザギザだった。
カマキリの脚にきいろいつぶつぶがあった。
オオクワの前脚がギザギザで胸の横もギザギザだった。
ノコギリクワガタのあごが丸くなっていた。(ほかにもいろいろありました。)

★質問もたくさん出ました。
昆虫はどこで息しているの?
ゲンゴロウ以外の虫には爪があるのにゲンゴロウには爪がないのはなぜ?
ヘラクレスの毛は何のため?首の間にも毛が生えている。
翅の生えていない昆虫っているの?
タガメは飛びますか?
昆虫館の虫はどうやって採ってるの?
標本は何のためにどうやって作るの? などなど。

最後に吉田さんの「昆虫は自然の中でいろいろな働きをしている」というお話を聞き、河東小学校の「いどうこんちゅうかん」は終わりました。


終わりのあいさつを、お当番さんがしてくれました。
「今日は、ぼくたちのためにこんちゅうのひみつをたくさんおしえてくださってありがとうございました。こんちゅうかんのみなさんにおしえていただいたことをこれからのべんきょうにいかしていきたいです。みんなでおれいをいいましょう。ありがとうございました。」

こちらこそ、たのしい時間をありがとうございました。
最初は虫たちを全然さわれなかった子も、「いどうこんちゅうかん」が終わるころにはほとんどの虫をさわれるようになったようです。うれしいことです。これをきっかけに身の回りの虫たちにもっと関心を向けてください。もっともっと『虫たちのひみつ』に気づくことができます。わからないことがあれば昆虫館に聞きに来てください。むしむし博士たちがお答えします。ただし4月~10月の土・日・祝 だけです。冬は昆虫館も冬眠しています。

思いがけなくお声がかかり、河東小学校へうかがうことができました。
佐用町昆虫館は山崎から車で30分ぐらいです。これをご縁にぜひぜひ遊びにいらしてください。遠足も大歓迎です。

河東小学校の校長先生、教頭先生、3年生担任の先生がた。ありがとうございました。

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10月11日、子どもたちのお手紙が昆虫館に届きました。
いくつか紹介します。

「小さな虫をさわってみて、少しこわかったけれどがんばりました。そのあとゴキブリをさわってみました。どんどんなれてきて、虫をさわれるようになりました。なので、これから虫を大切にしていきたいです。」
「こん虫かんには、いったことがないけれど、こん虫ががっこうにきてくれてうれしかったです。ヘラクレスやふつうのかぶと虫はさわったことはあるけれど、ほかのくわがたとかはさわったことがなかったからたのしかったです。」
「今日は来てくださってありがとうございました。わたしは虫がにがてだったけど、すこしさわれるようになってきました。マダガスカルがおきにいりです。さいごえが書けてうれしかったです。」
「ぼくがきにいった虫はニジイロクワガタです。あとあげはのようちゅうです。すごくきゅうばんがついていてぷにぷにしているからです。ニジイロくわがたはすごくつるつるしているからです。」
「はじめは、虫がきらいだったけれど好きになりました。カマキリがきにいりました。自分でつかまえてみたいです。さようこん虫かんにいってみたいです。」
「ぼくはごきぶりはさわったことなかったし何かされそうでいやでしたが今日はじめてさわれるのをしってほっとしました。さわってこしょばかったです」
「わたしはこん虫はあまりすきじゃなかったけれど今日すきになりました。はじめ絵をかきおわったときにふくろの生きたまま虫をさわりました。そのときに小さいオオセンチコガネを見ました。そのあとかわいいいなと思いました。そのあとさわってくすぐったくて虫をおとしそうになりました。」
「いろいろなこん虫がいて楽しかったです。いっぱい虫をさわりました。クワガタがめっちゃ大きかったです。ちいさいチビクワガタはおとなしいしかまないからかわいかったです。」
「へらくれすをきょうはじめてさわってすごくかっこよかったです。あたまらへんがつるつるしていてあとなぞにおもったのがなぜせなかがきいろいのかふしぎです。またしらべたいです。」
「ヘラクレスオオカブトのつののちからをはじめて知りました。虫のよう虫がかわいかったしぷにぷにでした。チビクワガタとぞう虫がしんだふりをするからびっくりしました。」
「ぼくは、さいしょあお虫をさわれなかったけど先生たちがさわっているのを見てさわってみると手のひらがくすぐったくて気もちよかったです。前はさわれなかった虫がさわれてうれしかったです。」
「いろいろな虫を見させてもらったりさわらせてもらったりしてありがとうございました。ぼくはこん虫をさわったのが一番楽しかったです。学校に来てくれたこん虫にもおれいをぼくのかわりに言っておいてください。」

たくさんのお手紙ありがとうございました。子どもたちがドキドキしながら虫をさわっている様子が目に浮かびますね。
さわれなかった虫たちがさわれるようになったり、虫を好きになってくれて、私たちも(きっと、虫たちも!)とてもうれしかったです。



参加者 : 3年生 57人
こどもとむしの会 : 吉田峰規(有馬富士自然学習センター)・久保弘幸・茂見節子・中谷朱里・吉岡朋子
【報告:吉岡】