皆様、たいへんお待たせして申し訳ありませんでした。初蝶ニュース第8号、今季最終号をお届けします。今年も、初蝶リレーにたくさんの情報をいただき、ほんとうにありがとうございました。皆さまのおかげで、今年も初蝶リレーをやりとげることができたことを、感謝いたします。
ギフチョウ・トラフシジミ登場! いよいよ春はたけなわへ
今週は、待ちに待った春の女神、ギフチョウが三田市で確認されました。去年より少し遅めの確認になりましたが、ギフチョウの情報を聞くと、いよいよ春もたけなわだなと思います。トラフシジミも確認されました。春型のトラフシジミは、とても素敵な色合いです。
モンキチョウ・モンシロチョウは、春の最盛期でしょうか。数えだしたらきりがないほど、たくさん見ることができるようになりました。
越冬組も出そろいました
越冬組のチョウたちも、ほぼすべての種を普通に見るようになりました。テングチョウやアカタテハは、産卵を始めているようです。ちょうど食草の若芽が出る時期です。キタキチョウも産卵をしているのをよく見かけますね。
初蛾は今週はお休み?
今週は初蛾はお休みでした(情報がない)。けれども蛾の登場はどんどん進んでいますよ。夜、山間のサービスエリアなどでは、春の大型の蛾が見られるようになりました。エゾヨツメやイボタガ、オオシモフリスズメなど、今の季節にしか見られない大きな蛾を見ようと思われる方は、どうぞ車には十分注意なさってくださいね。
その他の昆虫たち
その他の昆虫たちも、いろいろな種がみられるようになりましたね。先日はキムネクマバチがなわばり飛行をしているのを見かけました。なわばり飛行をしているクマバチはオスばかりですから、刺される心配はありません。もし見かけたら、まわりに人がいないか、こわれるものがないか注意しながら、指先ぐらいのちいさな石を、そっとハチの高さぐらいに投げてみて下さい。おもしろい行動が見られますよ。
初蝶リレー2024を振り返って
今年は暖冬だと、何度も長期予報で聞いていたので、もしかしたら初蝶も、すごい記録がでるんじゃないかと、ちょっとドキドキしていたのですが、そんなふうにはなりませんでした。確かに冬の初めは暖かく、また、冬全体を通してみても、暖冬であったことは間違いないのですが、かんじんの初蝶の時期になってからは、暖かい日が長続きせず、雨がとても多かった気がします。このあたりは、『きべりはむし』にまとめを書くときに、またいろいろと調べてみたいと思います。
初蝶の出現は、モンキチョウが初蝶リレーで3番目に早い記録だったのですが、モンシロチョウは3番目に遅い記録になるという、ちょっと変わったパターンになりました。モンキチョウの登場と、モンシロチョウの登場の間が23日も開くのは、初蝶リレー12年間でも初めてのことです。毎年、予想通りにならないというのが、自然の難しさですし、おもしろさでもあると感じています。
さあ、いよいよ春まっさかりの虫の季節です。思いっきり、虫ライフを満喫してくださいね。それではまた、来年の初蝶リレーでお目にかかりましょう。初蝶リレー2024の記録は、『きべりはむし』12月号で発表予定です。楽しみのお待ちください。
こどもとむしの会 初蝶リレー担当 久保弘幸