晴れたり雨が降ったりの不安定な天気、この秋一番の冷え込みのせいかムシは朝方近くの民家のフジバカマでアサギマダラ1匹、葉に止まったキタキチョウ、シカ柵内でツマグロヒョウモンを見かけただけでした。昆虫館周りではムシもびっくりの寒さで昼になっても気温が上がらず、ほとんど見かけませんでした。あちこちでキノコが目につく1日でした。
館内展示のアゲハの繭の一つから寄生バチが出始めました。アオムシコバチです。よく見ると黄金色と黒色と2つのタイプがいます。少し小さめの黄金色のコバチはオスのようです。少し大きめのコバチはメスのようです。写真を見ると交尾をしているのが確認できました。最初はオスの方が多く、後半になるとメスばかり出てきました。これだけの数のコバチのうち何匹が寄主に出会えるのでしょうか。また今日もエダナナフシが交尾をしていました。普通エダナナフシはメスだけで卵を産みます。今日は館外ではあまりムシに出会えませんでしたが室内で結構ムシの面白い生態を見ることができました。
スタッフの東さんが資料に協力されたトンボの図鑑(トンボでわかる快適環境)が販売されました。トンボをいろんな角度から調べられ、図が大きいのでわかりやすい図鑑です。著者の杉村さんは私が若い頃に、四国の高知にトンボの楽園を作られた方でむかし見学にも行ったことがあります。東さんが昆虫館に献本してくださったので、トンボを採集して名前がわからなかったら、ぜひ活用してみてください。
今日は、朝早くからはるか海を渡って2組の来館者がありました。九州福岡と四国香川から来られました。岡山、鳥取、大阪、滋賀など陸続きは今までもありましたが海を渡って昆虫館めざし予約をされて来られる方がふえつつあるということはありがたいことです。
常連の方が昆虫館にと標本を持ってきてくださいました。また野外で採集できにくい今日はスタッフの標本作りを見ていただきました。皆さん興味津々、いろんな質問もされていました。ときたま雨が降る天候なので館内でみなさんよく昆虫の勉強されていました。
2023年10月21日(土)の昆虫館
来館記帳者 22名 晴れ時々雨
1日館長 八田康弘 スタッフ:岡田浩資 応援:久保弘幸 東輝弥