9月最初の昆虫館はとてもにぎやか

 昆虫大好きのみなさん。9月になって、秋の虫の鳴き声が聞こえるようになり、ちょっとだけ秋の気分が出てきましたね。みなさんのまわりではどうでしょうか。

 2日の朝、昆虫館はしっとりとした湿気に包まれていました。まだセミの声は聞こえていますが、こんな朝の風景にも、秋が感じられます。

 この日は、昆虫館レギュラーメンバーのカブトムシやクワガタムシたちに加えて、今日が初めてのスタッフになる竹本さんと、お嬢さんのみあさんが持ってきてくれた、巨大なギラファノコギリクワガタが「1日限定」で登場です。みんなびっくりするかな? みあさんも、初めてのKIDSスタッフにワクワクです。佐用町昆虫館は、ボランティアスタッフで運営しているので、時々、スタッフが珍しい虫を持ってきてくれるのです。「いつでも同じ」じゃないのが、佐用町昆虫館です。 

 朝早くから虫大好きのこどもたちが、遊びに来てくれました。ラボのテーブルに置かれたカブ・クワたちをながめたり、さわったりしながら、ギラファを発見すると「あっ!ギラファや!!」と叫ぶ子もいます。でっかいクワガタムシって、カッコいいからね。

 たくさんのスズムシが、鳴いているのに、みんな気づいたかな? 実は、大きなクツワムシも、昆虫館に仲間入りしています。歌には出てくるけど、クツワムシって見たことない子も多いんじゃないかな? 茶色いのと、緑のがいるんだよ。

 お昼前には、水の生き物の野村先生が、ウナギやスッポンを持ってきて、見せてくれました。こどもたちは、初めて見るウナギに大興奮でした。

今日来てくれたこどもたちは、虫採り大好きな子たちが多くて「虫とりに連れて行って!」というリクエストをいただきました。

 そこで、昆虫館の「お花畑」へご案内しました。ここは春から、スタッフが総出で作ってきた「秘密の採集場所」なんです。山にはシカが多くて、花を植えてもすぐに食べられてしまうので、シカが入ってこないように、周囲を柵で囲ったところに、たくさんの草花や花が咲く木を植えました。いちばん暑い季節を過ぎたばかりで、花は少な目でしたが、シカに食べられなくなったので、草花はどんどん育っています。来年の春には、きっと、もっと素敵なお花畑になっているはず。足をふみ入れてみると、オンブバッタやショウリョウバッタ、キリギリスがぴょんぴょん飛び出します。

 ヤマトシジミやツバメシジミといった、小さくて、こどもでもとりやすいチョウがたくさん舞っています。そのほかにも、大きくてこげ茶色のジャノメチョウ、オオチャバネセセリ、ウスバキトンボ、オオシオカラトンボなどが見られました。              

 花畑の横にはえている大きなエノキの梢には、タマムシがいくつも飛んでいるのが見えましたが、残念! 高すぎて採れませんでした。

 そうそう、忘れるところでした。今日は昆虫館の庭で、遊びに来てくれた子が、とっても「変な虫」を発見!

 これはいったい何でしょう?? 実は、これは「クサカゲロウ」という昆虫の幼虫です。枯れた葉っぱのかたまりみたいに見えますが、左側に、すごい大あごが見えるでしょう? これはアリジゴクと同じような幼虫ですが、木の葉の上にいて、他の虫をつかまえてたべてしまうんです。枯葉をせなかにくっつけているのは、えものにこっそり近づくためでしょうか? とても小さい幼虫を、よくぞ見つけてくれました。

 昆虫館の周りでも、ミヤマカラスアゲハやクロアゲハ、ナガサキアゲハが飛んで、秋の始めの楽しい一日を過ごすことができました。

一日館長 久保弘幸 スタッフ 竹本健佑 KIDSスタッフ 竹本みあ 応援 野村智範・末宗安之