先日、近場の山のゴマギというガマズミの仲間の木の葉でカギバガ科のイモムシを見つけました。
頭部と尾端を浮かせていて不思議な印象を受けます。最初は枯れ葉がくっついているのかと思いました。カギバガ亜科の幼虫の多くはこのような長い尾のような突起をもってます。スズメガと違って、カギバガの尾は腹部の第10節の肛上板から伸びています。見た目がユニークなので、シャチホコガ科と並んで私が好きなイモムシのグループの1つです。この個体は体長が15 mmほど。まだ若齢のようです。
同じ木でもう少し大きい個体も発見しました。こちらは体長が30 mmほど。お尻と頭を浮かせているのは若齢だけのようです。
緑色の個体と茶色の個体がいます。同じ種でも色々な色の型があるようです。この木だけで合計4匹見つけました。
自宅に持ち帰り調べてみると、クロスジカギバかアシベニカギバのようです。これらは他にもサンゴジュやガマズミなども食べるので、住宅地の生垣でも見つかったりするようです。
持ち帰った個体の一部は早くも蛹化し始めていました。この幼虫を観察するにはかなりギリギリな時期かもしれません。
身近で見られるカギバガの他の種では、コナラなどを食べるマエキカギバやヤマトカギバ、ヌルデを食べるギンモンカギバなどがいます。ただ、成虫はどれも普通に見られる割にはあまり幼虫は目に付かないような気がします。マエキカギバはたまにまとまって見つかりますが、他の種はなかなか…。
皆さんもぜひ探してみてください。
【阪上洸多 記】